以下の3冊を読んだ。矢部さんのまとめ本は読んでいたが、あとの2冊を読んで歴史的経緯のディテールがよくわかった。仕事があるからメモだけしておく。以下は、私の暫定的結論である。
この70年、日本はアメリカの保護国であり敵であり管理対象だった。その対日方針は世界情勢に敏感に依存する。日本国憲法よりも日米地位協定の方が上位にあり、事実上、アメリカにとって日本は間接統治国と考えた方がよい。歴代の政府では「対米追随」と「自主」とが交代しつつ今にいたる。この観点で歴代首相を位置づけると評価は見事にひっくりかえる。鬼門は日米地位協定と中国関係のふたつ。じつはTPPはその経済への全面拡張版である。ということは、現在進行形の事態は、憲法問題のような理念的な問題ではなく、日本が丸ごとアメリカの支配下に入るプロセスなのである。おそらく現政権は何かと引き替えに集団的自衛権を導入しようとしている。それは何だ?
私が議論してきた「抵抗のレイヤー」は3つではなかった。前段にもうひとつあった。結論だけ先に書いておくと、安倍首相自身がアメリカに抵抗していたのだ。ここはマトリックスだったんだと、いま気づいたような気分だ。今週は忙しいので、詳しくは週末に。この3冊は必読。リアル政治は、いともかんたんに想像を超える。