出かける前の中途半端な時間に、長谷部恭男さんの『憲法と平和を問いなおす』ちくま新書を読んでいる。2004年の本なので、切迫な表現ではなく、かなり根本から問いなおしている。タイトルはいかにも護憲向けだが、中身はかなりちがう。ノスタルジックな改憲論者はこんな本なんて読まないだろうからね。で、ここでは一般の憲法学者をはみだすわりと立体的な議論をしている。官僚たちが自民党推薦として適していると判断したのも、まあ、理解できる。ただし、最近の私の考えでは、「安全保障はいつも憲法をはみ出し続けてきた」という点を議論の外側に出すのは適切でないんじゃないかな。勉強は続く。