憲法より上位などあるのか

安保法制の議論が紛糾している。自分は自分なりに考えてきたつもりだが、とくに専門としているわけではなく、一から勉強しているので、けっこう時間を取る。FBやツイッターでいろいろ教えてもらったり、そこでの議論にあえて異を唱えてみたりして自分の考えを進めるようにしている。それで、今日、数理神学のO先生に教えてもらった人がなかなかよい。すでに名のある先生だと思うが、私は知らなかった。いずれ憲法改正が必要だということを除けば、議論のあり方について共感できるところが多い。私なりにポイントをまとめると、安全保障というものは、憲法より上位にある問題空間だということだろう。「憲法より上位などあるのか」と言われそうだが、それがあるのだ。国際法と国際条約である。これらは国家主権の上位にある。「ない」と言っても、国家主権システムの「環境」として強い規定性をもつ。安全保障の問題は、このレイヤーに属する。そこが難しいところである。国際関係論・国際政治学・国際学などと呼ばれる分野においては、それは常識である。「合憲か、違憲か」という主権国家領域内での静態的な問題ではない。変動する国際情勢の中でいかに生き抜くかという、きわめて動態的かつ政治的な問題なのだと思う。あとは三浦さんの議論を参照してほしい。

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